第66章 78.meeT iT aT basemenT
翌朝
「大体の目星はつきましたし、そろそろ出発しようと思うのですが…….」
一護が石田に引っ張られるが、ここから離れまいと囲炉裏の縁にしがみつく。
それを見て臨は大きく溜息を吐き、拳を握りしめた。
巨大なタンコブの出来た一護を最後尾に、一行がぞろぞろと森を抜ける。
「なぁ、なんか随分村外れまで来ちまったみたいだけど、ホントにこっちであってんのか?」
地図を見ている石田は答えない。
すると臨はもうすぐですよと答え、苦笑いした。
「その空鶴って人、門をくぐらずに瀞霊廷に入る唯一の手段を知ってる人なんだよね?そんなすごい人ならもっと街の真ん中でみんなにチヤホヤされて暮らしてても良さそうなもんなのにね。」
織姫のその言葉に更に臨がなんとも言えない顔をする。
さらにその先へと進んでいくと、臨顔を上げ絶望したかのような顔をした。
「……あたし臨ちゃんのそんな顔見たの初めてかも。」
見えたものは二本の腕。
それに石田と一護もショックをうける。
(あんな家入るとこ誰にも見られたくねえなーー!!)
臨が嫌がっていた理由がなんとなくわかってくる。
確かにこんな家に頼みにいくのはいやだなと思い門へと進んでいくと、巨大な男二人が寄って来た。
「何者だきさまら!奇っ怪ないでたちをしておるな!」
「しかも二人は死神とみえ……」
臨と男達の目が合う。
「おひさしぶりです、金彦、銀彦。」
「儂もおるぞ。」
臨の足元に夜一が寄る。
「臨殿!?夜一殿!?」