第28章 35.Can You Be My Enemy?
50位以内に茶渡と一護が入っているのを確認し、走り去っていく浅野と小島を見送り一護は呆れたようにため息を吐く。
それと同時に、昨日石田に言われたことを思い出し少し眉を寄せた。
(くそ、なんだよあいつ……なんで見ず知らずの奴に初対面であんなこと言われなきゃなんねんだよ。大体死神の仕事ジャマしてきたのはあいつじゃねーか、何勝手にちょっかい出してきて勝手に怒ってんだ、ワケわかんねーよ……あーーーー思い出したらだんだん腹立ってきた……あの野郎、次あったらホント許さねーあの野郎……えっと)
「………名前なんつったっけ?石田……ウイリー?………ちがうな、これじゃ売れない芸人だ…………ウォーリー?ダメだ違うこれじゃ永遠に探し出せねえ。」
ブツブツと思い当たる名前をつぶやいてみるが、思い出せず歯噛みする。
すると、背後から石田くんがどうしたのと聞いてきた少女の声に、彼は驚いた。
「井上!知ってんのか石田を?」
「知ってるもなにも……ウチのクラスだもん、石田くん。」
驚愕の事実に一護が声を上げる。
「石田雨竜くんでしょ、ほらここ。」
そういって織姫が指差す先は、期末テストの順位表。
一位に「石田雨竜」と書かれていてさらに驚いた。
「ね?三組でしょ、思い出した?」
「ダメよ織姫、コイツ人の顔と名前全然覚えらんないんだから……多分まだクラスの半分も覚えてないわよ。」
そういうたつきに、一護がうるせえよと呟く。
「あー、でも石田くんてあんまり喋んないし……黒崎くん達みたいに目立たないから覚えにくいのかも。」
「くわしいな井上、仲良いのか?」
「全然!ただ石田くん、あたしと同じ手芸部だから……」
「手芸部ぅ!?」