第20章 20.6/17 op.4
ルキアがバッと後ろを振り向くと、コンはどうかしたんスか?とカバンから顔を出した。
(虚の気配……!?バカな、そんな指令などきてないのに……)
「ネエさん?」
直後、伝令神機がピピピと鳴る。
あわててそれを開くとルキアは思い切り舌打ちをし、階段を駆け下りた。
「指令が遅いわ たわけめ!!」
駆け下りた先に一護と鉢合わせする。
「……よう!」
「うむ!」
「テメーが来てるってコトは方向はコッチであってるらしいな」
「当然だ!その程度のことを間違うようでは困る!」
そう言うルキアに、一護は一瞬戸惑い、自身の疑問を口にした。
「何も…….訊かねえのか?」
一拍。
するとルキアは訊けば答えるのかと尋ね、再び口を開いた。
「貴様の問題だ。……………深い、深い問題だ。私はそれを訊く術を持たぬ。貴様の心に泥をつけず、その深きにまで踏み込んで、それを訊く上手い術を私は持たぬ。………だから待つ、いつか貴様が話したくなった時、話してもいいと思った時に………話してくれ。」
それまで待つよ、私は。
そう言うルキアに一護は一言、「……ああ」と呟く。
「ああーーーっやってられませんなぁ!!」
突如聞こえたその声に、一護の体が跳ね上がる。
「なーにが『……ああ』だか!ちょーっといいフンイキになったからってカッコつけてんじゃねっての!あーついてけんついてけん!」
「こ、コン!何だオマエついてきてたのか!?」
一護のその言葉に、あたぼうよと声を上げた。
「オレぁルキア姐さんの一番弟子だぜ!?オメーとは親密度が違うのよ一護チャーン♡」
その言い方に一護が眉を寄せる。
「いつのまにか弟子になったんだオマエ?」
「何を言うか!ネエさん達に命を救われたあの日から、このオレの魂はネエさんと臨お姉様に捧げたのよ!ねっ姐さんっ♡」
「知らん。」
ルキアのひとことにつれねーよ姐さんと喚くコン。
「あ、井上だ」
「マジっすか!!」
一護が言ったその言葉にコンの目の色が変わると彼は特井上さーんと叫んだ。
「魂を捧げたが聞いて呆れるぜ」
織姫がいないことに気がつき、コンがファックと叫ぶ。
するとルキアは静かにしろと一言言った。