第280章 479.Goodbye to Our Xcution
一番隊隊舎前につくと そこには既に各隊の隊長格が集まっており 臨は動揺を顔に滲ませた。
「なんだ 全員でお出迎えかよ」
「全員ではない。涅と浮竹は来ていない」
砕蜂のその言葉に一護は辺りを見回すと、確かにいないことを確認する。
「とりあえず入れ、ジイさんが待ってる」
「拳西!あんた隊長になったのか!」
悠長にそんなことを言う一護に 拳西はとっとと入れと門を開いた。
元柳斎の姿に 流石に一護の気も引き締まる。
そしてその中に入ると 元柳斎は一護に対し口を開いた。
「黒崎一護 此度の戦い 大儀であった」
「…あァ それはもういいんだ。今日は労ってもらいに来た訳じゃねえ」
「…………ならば何用じゃ」
一護が真っ直ぐに 元柳斎を見つめる。
「……あんたらが恋次に持って帰らせた銀城の死体を 現世に持って帰って埋めてやりてえ」
その言葉に 室内の空気が張り詰めた。
「あほか」
一人の言葉が 室内に響く。
「お前 何言うてるか解ってんのか」
「平子」
「そうだ!奴は死神から力を奪って殺し続けた大罪人だぞ!それを……」
砕蜂の言葉を 平子が遮る。
「そないな事言うてんとちゃう。ええか一護 あいつはお前の家族と仲間をむちゃくちゃにしてんぞ。そないな奴をお前 許せるんか。
いや 許してええんか」
「……許すも許さないも無えよ」
一護が呟く。
「家族も仲間も元に戻った。俺は生きてる。そしてあいつは ただの死神代行だ」
すると 元柳斎はその目をそっと開き 一護へと問いかけた。
「その言葉 熟考を尽くした末のものと受け取って良いのじゃな?」