第280章 479.Goodbye to Our Xcution
草原に 男がひとりぽつんと座る。
「帰ってもいないと思ったら ここにいたんですか」
「浮竹はなんかあるとすぐ此処に来るからねえ」
それに浮竹は視線を向けると 二人の名を呼んだ。
「京楽………………臨」
「一護、会わなくて良かったんですか?」
「………合わす顔が無いからね」
臨が意気地なしと間髪入れずに答える。
すると 浮竹は遠くを見て呟いた。
「代行証は……?」
「持って帰りましたよ」
その言葉に 彼の目が見開く。
「僕も理由を聞いたんだけどねえ、彼 僕らを信用してるから持っておくそうだ」
京楽のその言葉に 浮竹は俯いた。
「ーーーーー……そうか……………そうか……………!」
「……彼 成長したねえ」
「……ああ、臨は解ってたのに俺達がそれに気が付かなかったなんてな………」
その言葉に 臨が年の功が違いますよと浮竹から少し離れて 使い古されたキセルを口に咥えた。
ぷかりと 煙が空に浮く。
それが青空に消えると 臨は真っ直ぐと空を見つめ その口元に弧を描いた。