第19章 19.6/17 op.3
久しぶりお母さん……
元気だった?って死んでんのに元気ってのもナイか。
こっちは元気。
あたしも遊子も一兄も、みんな元気でやってるよ。
ただ
「さあさあさあ!!今年も恒例の"ドキッ!黒崎家だらけの墓石ドミノ大会"の時間がやってきましたよ!!みっちり2時間30分!墓石倒しまくりでポロリもアリ!!のこのゲーム 勝った奴は負けたやつを一週間犬にできるって寸法よ!!」
……ぶっちゃけヒゲは元気すぎてちょっとウザいです………
「まず一回戦は父さん対一護ーーー!!」
「やめてお父さんやめて!!」
遊子が必死に一心を止める。
それを一護は冷めた目で見ていると、遊子はお兄ちゃんも止めてよと悲鳴をあげた。
ーーーーー俺なんだ
「母を殺した、か。」
ルキアが静かに目を伏せる。
「……莫迦者だな……………私は」
直後、ルキアの背中のリュックのジッパーが勝手に開く。
するとそこからぬいぐるみの腕が伸びてきた。
「ルキーアネーエさーん……」
「何だコン、呼ぶまで出てくるなと言ったはずだ。」
「だーってネエさん、こん中けっこう息苦しいんスよ?」
コン、と呼ばれたぬいぐるみに入れられた改造魂魄がそう言うと、ルキアは息をするのかと感心した。
「ねー、もう帰らねっすか?一護のヤツもなんか今回そっとしといて欲しいみたいだし……」
「言ったろう、こうして奴の傍におらねば虚が出た時に対処が遅れる。これも仕事のうちなのだ。」
コンがちぇっと舌打ちする。
「いつでもどこでも、虚虚虚虚…….ネエさんそんな仕事のコトばっか考えてると友達減りますよー?」
そう言われ、ルキアの脳裏にある人物がよぎる。
その様子にコンはどうしたんスかと問いかけると、ルキアは帽子を深くかぶった。
「………まったくだ。」