第11章 銀と加奈の兄の過去
石田(兄)「俺さ、昔いじめられてたじゃんか?」
奏太「あぁ。」
石田(兄)「俺はいじめられてる時、いらない人間なんだ、くずなんだ、とネガティブ思考になってた。でもある日、奏太が助けてくれた。ナイフを持った相手を前にしながらも。もし立場が逆でその頃の俺だったら助けられない。見てみぬフリをするだろう。でも奏太は違った。俺の事を助けてくれた。そして俺に言ってくれた言葉。俺は今でも忘れない。」
奏太「『俺が一緒に居てやる。1人じゃない。』だろ」
石田(兄)「…!覚えてたのか?」
奏太「当たり前だ。それでお前が返した言葉は」
石田(兄)「ありがとう。」
奏太「お前も覚えてたんだな」
石田(兄)「当たり前。それから俺は強くなると心に決心したんだ。お前みたいになるために。奏太の為なら自分を犠牲にしても、命に変えてでも守ると決めた。そして半年後、お前が小学生の女の子をつれてきた。それが加奈、お前だ。」
加奈「・・・・。」
ー私は頷く事しかできなかったー
石田(兄)「泣いてる加奈を奏太が変顔とかして必死に笑わせてる姿が本当にかっこよくてよー。良いお兄ちゃんだと思った。俺は奏太を手本に色々と頑張ってみようと思った。奏太が助けてくれてから数年たち、俺は強くなった。最初の頃は本当に弱くて、周りからは奏太のペットと言われていたが、今では最強コンビとして名が知られていて俺はとても嬉しいよ。」
奏太「んなこと言われてたっけ笑」
石田(兄)「まぁ。笑 そんなとき、あの依頼がきたんだ。」
奏太「!!」
石田(兄)「お前はあの人…か・・・」
奏太「やめろ!」
石田(兄)「だが!」
奏太「もーいーんだ!それ以上の話は無用だ。」
加奈「お兄ちゃん。どーして教えてくれないの?」
奏太「どーしてもだ!」
石田(兄)「だが!それじゃあ奏太の立場が……!」
奏太「いーんだ銀。俺の立場なんか。」
加奈「お兄ちゃん!教えてよ(泣」
奏太「!!」
加奈「妹の私にも言えないこと?そんなにダメなの!?」
奏太「悪い、加奈」
加奈「!!」
鳳「なぜですか?加奈がどれだけ心配してたか!あなたは知らないんですよ!!毎日毎日笑顔を見せようと頑張って、周りに心配をかけたくないから!いつも笑顔で無理して!この前加奈が思ってた事すべて教えてくれたんですよ!お兄ちゃんが心配だって。」
