第1章 キミを愛した瞬間
いつもキミは、僕を見て笑ってくれていた。
そんなキミに僕は惹かれていった。
二年に上がった頃の春。
クラス替えもあり、見慣れない顔の方々がいっぱい居た。
キミもその一人だった。
火神「はぁ…ねみぃ…」
黒子「ダメですよ、寝たら」
火神「うお!!…ビックリした…お前ってやつは毎度毎度…」
黒子「また同じクラスですね」
火神「あぁ、そうみたいだな」
黒子「また一年よろしくお願いします」
火神(また一年…今みたいな目に合うのか…まあバスケ部でも同じだろうけど…)
火神くんは毎回ビックリします。僕はそれほど影が薄いんです。
火神「…てお前の隣、まだ来てねえな、もうちょいしたら担任くるのに」
黒子「…休み…でしょうかね」
火神「始業式から欠席か…」
中にはいるんだなあと思ったその時
「きゃああ!!遅刻!!」
いきなりの悲鳴にクラス中はざわざわ。
火神「な、なんだ!?」
教室のドアをバン!と開け、猛ダッシュで僕の隣の席へと座る女の子。
遥「間に合ったぁ…」
クラスの皆さんは彼女に目線がいってます。
遥「…あ、す、すすすいません!!お騒がせして…」
彼女は席から立ち上がり深く頭を下げた。
男子1「朝から元気あっていいじゃねーか」
女子1「確かに、それぐらい元気あったほうがいいよー」
クラスメイトの誰かがそう言うと皆は笑い、彼女は顔を真っ赤にし、また顔を下げながらゆっくりと座った