第8章 誠凛へ
彼女はそんな疑問に気付かないふりをして、彼らに着いて行くと体育館に辿り着いた
またバスケをするのかと思って扉を開けると帝光程ではないが沢山の人がいた
「名前先輩!」
「えっ、あの!?」
「苗字体調平気かー?」
「先輩方来てくださったんですね」
「キセキの世代がわざわざ来るっていうのに集まらないわけないでしょ?!」
「決っっっして暇人なわけじゃないからな!」
以前から一般的な大学生に比べると忙しそうにしているため日向の言葉は言われずとも理解していたのだが、なぜだろう。大体が相田との関係性が変わっていないことも同時に理解できる。
分かってない1人である火神の近くに同じくわかってない朝日奈がいたが、彼はまあ、彼と同種である
「あ!お前らも来たのか!」
「そりゃお前!先輩達がみんな来るのに来ないわけないだろ!」
「そんなこと言ってー、河原暇だろー?また遊びいこーぜ!」
「って言ってるコガが1番連絡してくんだよな」
「伊月そういうこと言わなくていいから!」
「遊び行こうとか飯行こうとかくるよな」
「ツッチーも!」
ワッと笑いが溢れる。緊張していた新入部員も笑いをこらえきれなかったようで、手で口元をおさえながら笑っていた
「さて!せっかく日向君達に加えてキセキの世代まで集まったのよ?バシバシ鍛えていくからね!日向君よろしく!」
「は、はぁ?!オレかよ!?」
「日向先輩が…?」
「まさか、初代主将の掛け声でアップ出来るなんて」
「よぉーし行くぞ!」
「日向相変わらず単純だな」
「慕う後輩に弱いからな」
日向の特徴を話している伊月たちは後輩の後ろについて走るようで、話し終わってから「頑張ろうな」と声をかけており、後輩からキラキラした目で見つめられている
「火神君たちも着替えてきなさい。部室空いてるわよ」
「分かりました」
黒子がみんなを部室へと歩き始めると相田は桃井と苗字にドリンクを作るように指示を出した
彼女の手にあるカゴの中にはスクイズがあり、記憶にはないがなぜか懐かしさを感じていた