第7章 帝光へ
”来週の日曜日、空いていますか?”
そう画面に通知が表示されたのはおおよそ5分ほど前、黒子からグループトークへ送られてきたものだった
詳細を見るため表示をタップすると、黄瀬が携帯依存症なのではないかというほどの速さで長文の返事を送信しており思わず驚いたが、なんとも微笑ましい
スマホの中に入れている手帳アプリから予定を確認すると、その日は何も記入されておらず、予定が無いことを意味していた
『”その日は大丈夫だよ”っと…』
苗字が返事を送ると黒子は”その日なら練習試合がなく、大丈夫なそうです。”と帝光中学と連絡したことを説明していた
少しずつ返事が帰ってきて、あと残るは緑間と青峰という謎のコンビだったわけだが、既読が1つ増えたことからどっちかが見たようだ
”空いているが、その日の占い結果によるのだよ”
そう返すのはもちろん高尾にいじられたまま変更されていないアイコンの緑間真太郎である
『…まあ、確かに来週の占いはわからないもんなぁ』
どこか納得できるけどできないような、そんな感情に駆られていると最後の既読が増えた。黒子から連絡が来て既に20分程経過している
だが青峰にしては早い方であるし、そもそも携帯を開くタイミングなど人それぞれである
しかし黒子は”青峰君遅いです。”と文句を言っていた
返事を打つのが面倒なのか、青峰はOKという意味を持つスタンプを押して終了させていた
『私が通っていた、中学校か…』
自身の記憶とは違うからか、少し気になる。聞いたところものすごく生徒数がいて、バスケ部だけじゃなく色んな部活動が強いとか、桃井からの既に説明を受けていた
そこから想像すると、苗字は少し楽しくてなお帝光中学に行くのが楽しみに感じられた