第42章 せっかくだし遊びに
5月、ようやく部活に慣れてきた彼らに学生らしい壁が襲い掛かってきていた
その名も中間テスト。先日部活動も停止されたので放課後体育館に向かうことが出来ず、先生に呼び出された苗字を昇降口の前で待ちながら青峰が暗い顔をしている
「どーしてこの世界でもテストがあんだよ…」
「学生である以上仕方ないのだよ」
「現実に関係ないとしてもいやっスよねー…何点取れるかな…」
「赤点だったら補習があるから練習でれなくねー」
「え!困る!どうしよ黒子っち!」
「ボクに聞かないでください」
「1年生の1学期の中間テストなんて小学校の振り返りだろう」
「んなこと言ったって小学校卒業したのいつだと思ってんだよ」
「そーっスよ!小学生なんてむかしむかしの出来事じゃないっスか!」
『え?2か月前でしょ?』
くるりと振り返ると先生に呼ばれていた苗字が戻って来たらしく、存在と失言をしたことに気が付いた黄瀬と青峰の背中に汗が伝う
「名前、呼び出しは終わったのかい?」
『うん。わざわざ呼び出されるほどのことじゃなかったかな』
「大ちゃんバスケばっかで勉強してなかったもんね。宿題よりバスケで先生からよく怒られてたっけ」
「…余計なこと言うんじゃねーよさつき」
『はは、まあ想像どおりだよ。涼太もそうでしょ』
「そ、ソノトオリッス」
どこから聞かれていたのかと焦ったが、小学生卒業のところかららしいと安心した黄瀬と青峰が安堵の溜息を吐く
まったく気を抜くからだと赤司は彼らを見るが、その前に青峰の授業態度が気になったので話題を逸らすためにも口にすることにした