第42章 せっかくだし遊びに
「というより青峰、授業中に寝てばっかりだがノートは取っているのかい?」
「あ?寝ながら取れる訳ねーだろ」
「青峰が寝ていると前が見やすくていいのだが…それで点を取れないのはよくないな」
「あー赤司っち青峰っちの後ろっスもんね」
「ボクも黄瀬君の後ろで見えなくて大変です」
「私もムッ君の後ろで見えないときあるよ!一緒だねテツ君!」
「えーごめんねー」
「ううん!ムッ君が悪いわけじゃないよ」
身長ばかりは本人が伸ばしたくて大きくしたわけではない。言い方を間違えてしまったかと紫原を見ると彼は特に気にしている様子はなく、なぜか緑間の方を見ていた
確かに緑間は紫原の前の席だが、身長は後者の方が大きい
何があるのかと彼を見ていると、お菓子を取り出しながら紫原が喋りだす
「でもオレもミドちんのラッキーアイテムが気になって集中できない時あんだよねー
この間の音に合わせて動く人形の時さー先生の言葉に合わせて踊るから気になってー」
「だからムッ君あの時クスクス笑ってたんだ」
「…オレは灰崎のいびきが気になって集中できないのだよ」
『みんなそれぞれ不満があるんだなあ』
というより席が見事に固まり過ぎであると考えながら苗字が靴に履き替えていると、灰崎の存在がいないことに気が付く
彼のことだから先に帰ったんだろうと納得しながら校舎を出るとまだ明るい空が彼女たちを迎えていた