第41章 練習試合
思ったよりもない体力に途中息が上がりそうになったが、黄瀬灰崎の交代以外はなく結果は帝光の勝利で終わった
そりゃ体力や筋力はなくても中身と技術は大学生レベルだから仕方ないと考える高尾の元に、タオルで汗を拭う赤司が近寄っていく
「先ほどはうちのマネージャーを助けてくれてありがとう」
「おう!わざわざサンキューな!
てかすげーな同じ1年とは思えねーくらいのいいプレイだったわ」
「ありがとう。君もポイントガードを?」
「ああ!いつか当たるかもな!」
「そうか。それは楽しみだね」
「赤司クンだっけ?良かったら連絡先交換しねえ?」
「もちろん。返事が遅くなったらすまないね」
「全然いーって!気にすんなよ!」
白々しいやり取りをしている赤司と高尾をの様子を苗字が「なんでこんなタイミングで仲良くなっているんだ」と1人呟きながらハラハラとした表情で見守る
別のところでは他のカラフルな頭たちが「赤司よくやった!」とガッツポーズをしており、それぞれの表情の差が面白いのか高尾が笑いをこらえていた
連絡先を交換し終えて少し雑談した後高尾と別れて戻って来た赤司の元に、片付けもせず落ち着かない様子の苗字が駆け寄る
『せ、征十郎、和成と何話してたの』
「さっきは名前を助けてくれてありがとうって、彼もポイントガードらしく話が弾んでしまったよ」
『そ、そっかぁ…』
「片付けしようか。恐らくこの後反省もある」
『…はーい』
これで何とか全員と接点を持つことが出来た赤司はTシャツを羽織ってから片付けに行く苗字を見送る
相手校が帰る際、彼女に気付かれないよう高尾が親指を立てながらウインクをしてきたため、それを見た緑間が「ふざけるんじゃないのだよ」とぼやいていた