第23章 チョコを配ろう
紫原の大学に辿り着き体育館に向かおうとするとまたもお昼休憩らしく、人が同じ方向へと向かっている
そこで張本人に電話をすると、ちょうど食堂に向かっているとのことだったので彼らも構内の地図を見て食堂に向かう
人の流れについていくと、出入り口の前に何かを食べる他の人より頭一つ以上大きい紫髪が立っていた
「あ~赤ちん名前ちん、やっほ~」
「ああ。その長いパンはなんだ紫原」
「これー?スーパーロング揚げパン、美味しいよ~」
フランスパンより長い揚げパンを食べる彼の足元に砂糖がボロボロ落ちていく
屋内で食べたら清掃の人が大変だろうと苗字が考えているうちに揚げパンはすべて紫原の胃の中に入り、無くなっていた
「さ、ご飯食べよ~今日はねーバレンタインだからスペシャルメニューなんだー」
『へー何なの?』
「ラブラブハートハンバーグだよ~」
『なんだって?』
「ラブラブハートハンバーグ」
どういうことか分からないまま食堂に入ると既に食事を始めている人の前にハート型のハンバーグと同じ型で抜かれたニンジンがお皿の上に乗っている
なるほどこれでラブラブを表しているのかと納得する。確かにそのメニューを食べている人ばかりだった
「デザートにチョコプリンもついてんの、ぜったいこれが良いと思うよ~」
麺など他のメニューを見るが、確かに今日はラブラブハートハンバーグが値段の割にボリュームがある
食券を購入した彼らは同じものを受け取り席に着く。昔はみんなで食堂食べていたなと懐かしみながら食べ始めた