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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第23章 チョコを配ろう





『征十郎、自転車乗れるの?』

「乗れるよ」

『乗ってるとこみたことないんだよな。馬ならあるけど』

「ブッ!」


腹を抱えて笑い出す高尾の脳裏には馬に乗る赤司が映っている。見たことがないが緑間から聞いたことがあった

面白いと笑っている彼は放っておき、自転車に鍵を刺して前かごに苗字のチョコを入れる


「後ろ乗っていいよ」

『えー…重いよ』

「大丈夫だと思うけどね、ダメだったらオレが降りて押しながら横を歩くよ」

『それあたしが馬側みたいだよね』


やり取りを聞いた高尾の笑いが止まらなくなっている

彼の酸素不足を気にしながら苗字は自転車の後ろにまたがった
その前のサドルに赤司が乗り、まさか彼と2人乗りすることになるとはと彼の背中を見る


「はー、じゃあまたな。赤司気を付けろよ」

「ああ。自転車借りていくよ」

「壊したら弁償しろよな」

『その時は征十郎が電チャリ買ってくれるよ』

「オレか」

『運転するじゃん』

「もうさっさと行けって!名前ちゃん赤司にちゃんと掴まれよ!」

『うん。じゃあまたね和成』


片腕を赤司の腰に回し、手を振ると思ったよりも速いスピードで自転車が進み始める

運動部が漕ぐだけありスイスイ行くので、怖くなり彼の腰にもう片腕も回した


「どうしたんだい?」

『意外と怖い』

「名前が抱き着いてくれるなら自転車も悪くないね」

『いや普通に道交法違反だよ』

「もしオレが車買ったら助手席に乗ってくれるかい?」

『買う予定あるの?』

「今のところないかな」


まだ冷たい風を切りながら苗字は頬を赤司の背中に当てる

空気とは違い温かい感覚に、なんだか心の奥がほわほわしてきた

この感覚はなんだろうと疑問に思いながら行きと比べ校門まで早く到着し、高尾にお礼のメッセージを送り彼の大学を後にした





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