第52章 ケーキ
「征十郎君!おかえり!!」
「すみません急に、お邪魔します」
『お母さん何か終わってないなら手伝おうか?』
「大丈夫!大丈夫だから手洗って征十郎君とテレビ見てて!」
『う…うん?テレビ限定?』
なぜテレビを見ること限定なのだろうかと思いながら赤司と2人、洗面所に向かいながら小声で彼女のおかしいことを相談することにした
『…なんか雪さんの様子がおかしいんだけど』
「なんかあったのかい?」
『いや…そんな…普通だったと思うんだけど…え?ケーキとか言ってたけどプロポーズ知られてる?盗聴器仕掛けられてる?』
「…いくら娘が心配でもそこまでしないだろう」
『そーだよね、やってもせいぜい位置情報くらい…』
だとしてももう20歳なのに位置情報を共有しなければいけないのはいやだなと考えつつタオルで手を拭く
しかし赤司はそうでもないらしく洗濯したばかりの綺麗なタオルで手を拭きながら口を開いた
「だがいい機会だ」
『え?』
「食事の後、同棲を切り出せるだろう」
『事前情報無しに挨拶するの?!』
「ダメだと言われたら諦める」
『…むしろ喜びそうだけどね』
「そうだといいんだが」
自信なさげな彼に緊張しているのかと察した彼女は「大丈夫大丈夫」と根拠はないが彼の背中を叩き言い聞かせる
戻るとケーキは完成したのか既にキッチンから消えて冷蔵庫に入れられており、手伝おうとしたが「テレビを見ていて」という指示を受けることしか出来ず
仕方なく彼と並んでソファに座りニュースを見ていた