第4章 目覚めた彼女
それから何日間か、苗字の下には春休みに入ったからなのも理由にあるかも知れないが、たくさんの見舞いの人が訪れた
そしてとある日、彼らが団体でやってきた
「こんにちは名前さん、体調はどうですか」
「よう、元気か」
『黒子君、火神君、うんありがとう。もう歩けるぐらいまで元気になったよ』
そう会話を交わすとその後ろから黒子達が1年生の時の誠凛のメンバーに加え、虹村と灰崎がやってきた
その人の多さに彼女は目を見開いたが、「いっぱい人が来てくれて嬉しい」と言って彼女は微笑んだ
「名前ちゃん平気?歩道橋から落ちたって聞いたけど…」
『えっと…監督の、リコさん』
「あ?もう知ってんのか?」
『実はさつきちゃんがプロフィール帳っていうのくれて、それに特徴とか関係とか書いてくれたんです』
「ああ…さすがは桃井さんだな」
そう言いながら彼女はプロフィール帳、通称プロフ帳を開いて1人1人の顔を見て名前の確認をしていった
彼女に木吉は「おお、すごいな!全員正解だ!」と笑っていると、小金井が「この2人誰だかちゃんとわかる?」と質問をしてきて、それに彼女が「虹村先輩と、灰崎君」と答えると彼らが笑った
「おいおい苗字…歩道橋から落ちるなんてお前らしくねーじゃねーかよ
もっと受け身の練習しろ、灰崎が手本見せてくれっから」
「あ!?ここでか!?」
「バカ野郎今やったら怪我するだろうが!」
そう灰崎の事をスパーンと叩いた虹村が苗字の髪をわしゃわしゃと撫で「久しぶりだな」と笑った
その行為に苗字は少し照れくさそうに笑ってから、「虹村先輩と灰崎君って、誠凛と仲良いんですか?」と質問を投げた
するとそれに木吉が「オレがアメリカで世話になってなー」とか話し始め、ダラダラ続くその話を聞いていた日向が「長いわ!!」とツッコミ、部屋に笑いが溢れた