第22章 おでかけ
「おい、騒がしいのだよ」
「どいてくれなきゃ座れないんだけど~」
「え…お前ら2人が持ってんの何?」
「三が日限定、小豆スペシャルです」
「冬休み限定スペシャルパフェ~」
『こっちも変わってないな』
お汁粉とぜんざいなど小豆を使われたデザートセットを持ってきた緑間と、桃井が言っていたであろう冬休み限定パフェを運んできた紫原
パフェについては絶対1人で食べるわけではなくシェアして食べるようなんだろう。だが彼の胃袋には軽々入ることが予想される
そんな甘いものには合わない刺激強さを感じさせる匂いが漂ってくる。元を辿ると高尾がトレーを持って突っ立っており、何を食べようとしているのかは匂いで予想がついたが確信が欲しかった
「おーなんかメシじゃねえもん持ってるやつばっかじゃん?」
「…高尾、なんだそれは」
「え、キムチ鍋。寒いしちょうどいっかなーって」
やはりキムチかと一同が納得してると、「お待たせしましたー!」と高尾と同じ鍋を持った店員が現れる
あと昼食がないのは誰にも頼んでいないし自分も買いに行っていない赤司、これも何を頼んだかは鍋ということで予想がつく
「湯豆腐セットです」
「オレだ」
『ほんとにみんな何も変わってないな』
「赤司君、いつ買いに行ったんですか?」
「モバイルオーダーだ。頼みに行かずとも持ってきてくれて便利だね」
それがあるなら先に言ってくれと皆思っていることは同じ。だがもう済んでしまったことなので気にせず、みんな揃ったのでご飯を食べ始めた
久しぶりに気心しれたメンバーとご飯が食べれることが楽しかったのか、苗字は前よりもご飯が美味しい気がする
ただし、叶うのであればジェットコースターを乗ってからのご飯はやめてほしかったと考えはした