第22章 おでかけ
『はー、こんだけ騒がしいと戻ってきたって感じ』
「名前さんがそんな笑っているの見るの、久しぶりな気がします」
「そうだね、久しぶりかも」
「この間まで別人みてぇに大人しかったからな」
『実際別人だったんですけどね』
「名前が楽しいなら何よりだよ。企画した甲斐があった」
「言い出したの赤司君だったんですか?夜通し起きてた状態から遊園地来れるのすごいですね」
「ああ、優待券を父からもらってね」
『あ、そう言えば征十郎のお父さん元気?』
「元気だよ。名前のことも心配していた」
『はは、ありがとうございます…』
中学生以来会っていないが元気そうでよかったと彼の父親の顔を思い浮かべる。変わらず橙崎とも交流があるようだし、と考えたところで1つ疑問が生まれた
ただそれを聞ける雰囲気ではないと分かっている苗字は口には出さず、みんなが戻ってくるのを待った
「ほい虹村さんチャーハン!半ラーメンも付けときました!」
「高尾すげえな」
「名前ちゃんもうどんな!天ぷらつけといたぜ!じゃ!自分の分勝って来るわー!」
『相変わらずシゴデキ…』
「おら黒子、バニラシェイクとハンバーガーのセット」
「ありがとうございます」
「さつき、パンケーキ」
「ありがとう大ちゃん」
「青峰っち!てりやきバーガー!重いっスよ」
「置いとけ」
「ヒドい!桃っちのパンケーキ買いに行くから受け取っとけって言ったの青峰っちなのに!」
ギャーギャーと騒ぎだす彼らにまたも苗字が笑う
ああ本当彼らは変わらないなあと、言い合いを止めず見ていると高身長の2人がトレーを持って戻ってきた