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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第19章 大晦日





大晦日、火神と約束した神社に行こうという予定のため準備を進める
さすがに神社だけでは味気ないから昼間からデートすることを火神から提案され、予定より早い集合になった

髪にアイロンを通し用意していた服に着替え、自分自身に化粧を施す

化粧というものはこういう大事な日に限って失敗しがちなイメージがあったが、今日は何とか上手くいった


『…マフラーも、してこうかな』


防寒対策のためマフラーもしていこうとクローゼットを開ける

あるのはオレンジ色のマフラーとグレンチェックのマフラーだった。なんだか心がざわつき、オレンジ色のマフラーを手に取る


―――誕生日おめでとう


女性の声がした。自分の誕生日に誰かからもらったのかと推測した

だが桃井の声とは違う。雪の声とも違う。今まで見てきた際の自分の声に近かった

自分の記憶かなにかだろかと見つめたままぼーっとしていると、扉の向こうから声をかけられる

どうぞと言うと、雪が入って来た


「名前ちゃんもう出かける?」

『はい。そろそろ』

「そのマフラー懐かしい!冬場になるとよくつけてたわよ」

『そう…でしたっけ』


オレンジ色のマフラーを持つ手にかすかに力を入れる。つける気は起きなかったので、一緒にかけてあったグレンチェックのマフラーを彼女は選んだ






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