第18章 ウィンターカップ 後編
翌日、誠凛は3位決定戦で海常に意地を見せ勝利する
勝利した瞬間、火神が黄色い髪から鋭い視線を感じた気がするがそれは気のせいだと信じている
決勝は洛山と秀徳との戦いになったが、今年も夏冬ともに洛山が王者となった
その日の誠凛の控室で次の主将が発表され、ウィンターカップは閉幕を迎えた
閉会式で表彰台に立つ後輩たちの姿にまたも涙してまいそうになったことは内緒である
「誠凛の3位を祝して、乾杯!」
「かんぱーい!」
「おいオレら席着いてねえよ!です!」
「いいじゃん火神料理うまいんだし」
「そういう問題じゃねえ…です」
「まだかー待ってんぞ」
『もう少しで出来ます』
「おう、火神早くなー」
「もうできるっすから!」
火神の家で祝勝会が行われることになったがこれは恒例になっているらしい
確かに決勝リーグでもここで祝勝会を行ったと苗字は思い出す
火神と苗字で調理を行い、出来たものを今回の功労者は選手だからと、先輩たちが運んだ
「火神センパイのメシうまっ!」
「待て、名前先輩の作ったこのキャベツの胡麻和えマジでうまい」
『混ぜただけなんだけどなあ…』
「まじでうまいっす!」
『うん、ありがとう』
火神に比べて簡単な料理しか作っていないのだが褒められることに悪い気はしない
素直にお礼を言った苗字は調理を終えて、席に着く