第16章 臨時マネージャー就任
体育館を出て、火神に更衣室の前を見張ってもらい、着替えて帰ることになった
『火神君来てびっくりした』
「意外と早く終わったからな」
『そうなんだ、良かったね』
話していると誠凛からすぐ近くにあるマジバの前を通る
そういえばお腹空いたなと空腹を感じ、ついでに先日のボーリングの帰りの約束を思い出した
『火神君、ご飯食べた?』
「いや、なんか食うか?」
『ううん、この間の約束の』
「ああ、あれか、なんか食いたいのあんのか」
『えー…金曜日だし、カレー?』
「ああ…?いいけど。親御さん大丈夫なのか」
『連絡すれば大丈夫』
「おう、じゃあスーパー寄っていくか」
『うん』
普段とは違う帰り道を火神と歩き、スーパーに寄る
夕食の時間は過ぎているので一部の商品に値引きシールが貼られており、普段買いにくいものも手が出しやすくなっている
『見て火神君、カツ安いよ!カツカレーにする?』
「おう、いいんじゃねーか?」
『火神君カツ1枚じゃ足りないでしょ。3枚入りにする?』
「入れていいぞ」
『やったー!』
スーパーに寄って買い物する彼らは楽しそうだった。カレーのルーはどれがいいかをあみだくじで決めたり、野菜の目利きについてはやはり火神が上手かった
「よくエコバッグなんか持ってたな苗字」
『いつもカバンにしまってある。火神君持ってないの?』
「もらってゴミ袋にするからな。エコバックは持ってるけどあんまり使わねー」
『まあ人それぞれだよね、エコバック衛生的に良くないっていう人もいるし』
この間のような当たり障りのない会話をしていると火神の住んでいるマンションの前に着く