第15章 みんな一緒に
桃井がどこ行ったのか店内を探すと、おまけが付いたお菓子など置いてあるコーナーを眺めているところだった
近寄って見ると子供向けアクセサリーやシールやカードがランダムで入っていたりなど、持っていた記憶にはないのにパッケージを見るだけで懐かしいと感じた
『さつきちゃん、お菓子買うの?』
「ううん、見てただけ。名前ちゃんはアイス買ったの?」
『実は虹村さんが、買ってくれてて』
「へー虹村先輩優しいね!
私も大ちゃんが持ってたカゴに飲み物入れてきちゃった」
えへへと笑いながら言う桃井が「外出て待ってようか」と提案する
外に出ると灰崎が唐揚げを、虹村がおにぎりを食べようと封を開けていた
海苔が巻かれていないおにぎりかと思ったが目が慣れてくると黄色っぽいのが分かる
『虹村さん、そのおにぎりなんですか?』
「チャーハン。一口食うか?」
『大丈夫です』
「苗字、アイス」
『あ、今渡すね』
虹村の予想の斜め上の回答に少し驚いたが、普通に売っているものだしと考えつつもらったチューペットが入った袋を開ける
2つ繋がったチューペットが出てきたのでそれを割り、灰崎に差し出した
『あ、はい半分』
「サンキュ」
熱い空気に反した冷たさに心地良さを感じていると、パンパンに詰まった袋を持った青峰と火神が現れる
「さつき、茶」
「あー!ありがと大ちゃん!」
「どんだけ買ったんだお前ら」
「いや腹減っちまって」
「いやまあ…ここで食い終わるのか?
「最悪ウチ帰ってから食うわ」
「こっから電車乗って歩くんだぞバカじゃねぇの」
「バカにバカって言われたくねえな灰崎」
「これについては灰崎君が正論だよ大ちゃん」
またコンビニの自動ドアが開き、赤司、緑間、紫原、高尾が出てきた
紫原が大きい袋を持っているがそれ以外の人は片手に何かを握っているが
「何買ったんだお前ら」
「つめた~いおしるこです」
「緑茶です」
「お菓子」
「キムチおにぎりっす」
「高尾は分からねえがお前らほんと中学から変わってねえな」
特に異を唱えない彼らは各々が勝ったものを口にし始めたが、予定より長くいすぎたからと駅へ向かうことにした