第12章 夏祭り 前編
そんな彼らを見送ってしばらく歩いていると再び声をかけられる
「おっ、高尾、緑間」
「大坪さん!わー!木村さんに宮地さん!ダブルで!」
「ダブルってなんだ高尾、あ?」
「てめぇまじ轢くぞ」
「あーなっつかしいこの感じー!」
「お久しぶりです」
「緑間今日のラッキーアイテムなんだぁ?」
「フライパンです」
小さなフライパンを手に持つ緑間に元秀徳の4人はふーん。といった表情をする
もう慣れたもんだと言った表情だ
そんな4人は手に焼き鳥を持っており、それに紫原は見とれている
「焼き鳥…おいしそー」
「ああ、あそこにあった焼き鳥超並んでたけど美味いぞ」
「焼き鳥食いてぇ」
「オレも食う」
「オレもオレも!」
「峰ちん買ってきて~」
「高尾はまだしも紫原は一緒に来いよ、どーせ沢山買うだろ」
「え~しょうがないなぁ」
「でもすげー並んでるぞ、良いのか赤司」
「いいよ、少しそこらを歩いていよう」
「結構並ぶぞ、頑張れよ」
木村の応援とともに火神と青峰、紫原の3人で焼き鳥屋台に行くのを見送り残された7人で近くの屋台を見て回る
「買うまでどのくらいかかるかな~」
「いやあの3人がどんな会話すっか気になんだけど」
「メシかバスケのどっちかっスかね」
『そんな気がする…』
「むしろほかの会話が思いつきませんね」
待ってる間に近い屋台で順番に輪投げをしていく
一番最初にやった緑間の命中率は言わずもがな。そしてその緑間を完全無欠の模倣した黄瀬の命中率も以下略
高尾黒子とそこそこの普通の命中率。次に苗字が行うとまあまあの命中率。自分は最後でいいという赤司に桃井が投げ始める
「う、やっぱ難し…」
「もうちょい手首のスナップきかせたらどっスか」
『あとは届いてないから少し上向きに投げることかなぁ』
「そうだな、あと何回残ってるんだ?」
「2回…」
ふと桃井が隣の人が命中率いいな、横目で見ると、また見知った顔が現れる
名前を呼ぶと、男性の割に大きな目がこちらを向いた