第4章 ~OSHITARI KENYA~
謙也が部室の窓から外をぼーっと眺めている
その視線の先にはの姿、
オレ、忍足謙也は同じクラスでマネージャーのあの子に
恋をしている
「......って、勝手にアテレコすんな財前っ!!!」
「いや、絶対にそう思ってそうやったんで」
「あんな~...てかオレそんなんちゃうし!!」
「は?何を今さら...てかそんな反応するから余計ガチっぽくなるんすわ」
「い、いやっ///やから―――」
「あら、ええやないの!恋は立ち止まったらそこでアウトなんよ?」
「小春っ!!」
「せやけど何も出来んままモヤモヤしとるんもしんどいやろ?」
「いや、でもオレかてオレなりに...」
「どーせさんの手の平で踊っとるだけやろ」
「財前...オレ先輩やで?」
「ちゃんモテるんやけどあのコ天然小悪魔ちゃんやん?謙也きゅんみたいな簡単なコすぐ引っかかるのに~」
「あんなぁ...」
「なのに本人は自分のコトには鈍感、アンタちゃんと伝えんと伝わらんわよ?」
「そんなん言ったって...フラれる可能性のが高いっちゅー話やし、それにフラれたらオレ立ち直られへん」
「あんたって子は...」
「それに...」
だぶんは...
視線の先には白石と楽しそうに話すの姿
やっぱお似合いやと思う
白石もを見る目は他の女ん子と違うように見える
この間のデートだってオレが誘えないのを見かねて逆に誘ってくれただけかもしれへん
でも...ホンマ楽しかったなー...
「もー...何アッチの世界に行ってんのよ!!」
「あ、せやった、何?」
「せ・や・か・ら!!ちゃんにカマかけてみましょ♪」
「はぁ?カマが何言ってんねん」
「ちょっと!!人が真剣に考えてあげてんのにその態度はないやないの!!!」
「でもそんなんどうやって...」
「その点は抜かりあらへんで~光きゅん❤」
「コレっすわ」
財前はジャージからおもむろに取り出したものを謙也に見せる
「? 何?ケータイ??」