第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
「おーい、入っといでー」
その声をきっかけにドアに注目が集まる
ゆっくりとドアが開き、転校生が入ってくる
「ぁ...」
長い黒髪が見えた瞬間、俺は思わず小さく声をもらす
その人は多分、絶対、いや、確実にさっき眺めていた景色にいた女の子だ
高めの身長にスラッとした手足、均整がとれているのは体だけでなく、あちらこちらからスゲー美人だのめっちゃ可愛いだのとヒソヒソ聞こえてくる
(なんや三年やったんか...)
そんな事を考えていると謙也が俺を揺さぶってきた
「白石ッ!!!むっちゃ美人!!ごっつ可愛えやん!?」
「謙也テンション上がりすぎや(笑)まーでも...
可愛えな」
「お前ら静かにせんかー」
センセの声で静かになった教室に初めて聞く転校生の声が響く
「...東京から来ましたです
短い間ですが...宜しくお願いします♪」
ペコリと頭を下げた転校生は思ったよりも可愛らしい声でまた拍手と共に騒がしくなった
「も~お前らはちょっとも静かに出来んかぁ?..そんな事より制服短か過ぎやないか?」
確かにスタイルが良すぎるせいなのか他の女子より短い気もするけどうちの制服はワンピースタイプやから折って曲げたり出来んしな、センセは皆の前で何を言ってんねん
「?...校則守ってますよー?」
転校生はスカートをパタパタさせながら答えるもんやから男共からおおっ❤と声が漏れた
「センセ、それセクハラやないですか?」