第4章 ~OSHITARI KENYA~
謙也の家に着くと謙也の家族は温かく迎えてくれた
「すみません、こんな遅くに...」
「構へんよ~しかし謙也にこんな可愛いらしい彼女おったやなんて...」
「かっ彼女ちゃうわ!!!」
「あらそうなん?残念やわー、この子な、連れてくるゆうたら白石くんや侑ちゃんばっかで...」
「侑ちゃん?」
「この子のイトコ!もー昔っから2人いつも一緒で――――」
「もーその辺でええやろ!!、おとんが準備できたて‼︎診察室の方行くで!!!」
「う、うん...あっありがとうございます」
私は頭を下げると謙也の後を追いかけた
「ったく...熱あるっちゅーのにあんのおべしゃり…」
「いいお母さんじゃない...」
「ただのコッテコテのおかんやん」
「うん、だから謙也もいい人」
「(いい人...)...まぁそう言ってくれるんは嬉しいわ」
謙也が診察室を開けると聴診器を首にかけた謙也のお父さんが現れた
「おー謙也、この子か!」
「おん、むっちゃ熱あんねん...いっぱい歩かしたし上がってるかもしれん」
「ほんなら早速診よか、謙也はもうええで」
「え?心配やしオレも...」
「アホ!発情期のオマエがこんな可愛い子のセミヌード見たら鼻血どころじゃすまへんやろ!!」
「はぁっっっ!?セミヌードって...」
謙也は漸く意味が解ると顔が真っ赤になる
「ちゃんと触診て言えやエロ親父っ///それにオレは発情期やないっちゅーねん!!思春期やー!!!////」
そう叫ぶと謙也は乱暴にドアを閉めて出て行った
「騒がしい息子ですまんな?」
謙也のお父さんは聴診器をあてながら話す
「いえ、いつも明るくてこっちまで楽しくなります」
「そうか、これからもアイツんコト宜しくな」
私は返事の代わりにニッコリと微笑むと謙也のお父さんはニカッっと笑った
その顔は謙也とすごく似てて...やっぱり親子なんだと思った
明るい所はお母さん、優しい所はお父さんに似たのかな
私は治療されながらそんなことを思っていた