第4章 ~OSHITARI KENYA~
「めずらしいね?まだ帰ってなかったの?」
「おん、白石と飯食っててん!!んで帰ってたらが見えて入ってきてしもた♪」
「そっか....」
ニコニコして話す謙也にほだされ私も笑みを浮かべると
謙也は急に眉を寄せ私の顔を覗いてきた
「、顔赤い?」
「そんなこと...」
気付かれたくない私は出来るだけ普通に接するも
謙也は私の頭を引き寄せると額を自分の額にくっつけた
「やっぱ熱ある...」
「ん...」
「なんで黙ってたん?部活中もキツかったやろ」
額がこそばゆい
普段の謙也ならこんなコトするだけで顔真っ赤にしそうなのに、目の前の謙也は真剣でそんなの全く感じさせない
(熱のせいかな...顔が熱い...)
私は熱くなる頬を誤魔化すように睫毛を伏せた
「ウチの人は?」
「仕事で...」
謙也は額を離すと私の手を取った
「、ウチおいで」
「ぇ...?」
「ウチ病院やし、ちゃんと見てもらお」
「でももう診療時間...」
「エエって、知らん仲やないやろ?それに...オレが心配やねん」
そう言った謙也はいつもの謙也で微かに頬が赤くなっている
私は自然と顔を綻ばすと手を繋がれたまま謙也について行った
いつもの謙也は可愛い
でもたまに見せる謙也はカッコイイ
可愛い謙也は好きだ
ならカッコイイ謙也は?