• テキストサイズ

四天恋物語★テニスの王子様

第4章 ~OSHITARI  KENYA~


授業が始まり黒板に目を向けていると隣から肩をトントンと叩かれ、見るとサンから声を潜めて話しかけられる

「悪いんだけど...教科書見せてもらえる?まだ無くって」

「あっエエよエエよ♪」

サンはありがとうとお礼を言うと席をくっつけてきた
授業が進むなか、横目でサンを見る

サラサラと艶のあるキレイな髪
スラリとした長い手足
そして伏せる瞳は大きくパッチリとしていて

(マツゲ長...てかむっちゃキレーやん...)

そんな事を思っているとふと春休みのコトを思い出した
遠目でよく分からなかったけど自分らの練習を見に来ていたあの子....

(遠くでも美人!!って思ったんやからホンマに美人やったんやろな、確かサンみたい黒髪で...)

その瞬間、サンと目が合いオレは咄嗟に目を逸らしてしまった

(うわっ...あからさまに目ぇ逸らしてしもーた!!どないしよ...)

オレがグルグルと頭の中で考えていると、サンのノートがオレの机に差し出された
そのノートの端に綺麗な文字でオレの名前が書かれていた

〝ケンヤくん ケンヤくんのフルネームは?”

オレがさんを見るとニコッと微笑んでいてさっきのコトなんて気にも留めてないようでホッとし、返事を書くとノートをずらした

〝忍足謙也”

するとまたノートが返ってくる

〝忍足ってなんて読むの?”

〝おしたり、珍しいやろ?”

その返事を見たサンはふっと笑みを浮かべる

「忍足...謙也くん♪」

そんなに名前が知れて嬉しかったのか?
名前呟いたのだって無意識なんだろうか、
オレはその笑顔に釘づけになっていた









/ 174ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp