第4章 ~OSHITARI KENYA~
3-2
私の新しいクラス
元々そんなに緊張するタイプではない私は副任からの声で教室に入っていった
皆が一斉に注目する
皆静かに自分を見つめていて、自分も何気なく辺りを見渡してみる
その中でふと一人の人物に目が留まった
(わ、スゴイ金髪...)
後ろの窓際に座っている男の子、クラスの中で一人だけ金髪だからすっごく目立つ
私は自己紹介をしながらも、日の光が当たってよりキラキラ輝くその髪を目の端で追っていた
偶然にも私が案内された席はその金髪クンの隣だった
彼は私が席に着くなり、笑顔で話しかけてきた
「ヨロシク頼むわ♪こんな時期に珍しいなー?あっ折角、隣同士なんやしナンでもきーてや?」
(あ、話すとなんかカワイイ...)
ニカッと笑い話す彼は気さくで
そんな彼は後ろから頭をコツンと叩かれていた
「アタッ!!!」
「こら謙也、いきなしわーわー話捲られて困っとるやろ?なーさん?」
振りかえると薄い色素の髪を揺らした淡麗な顔をした男の子がこちらを見ていた
「俺、白石蔵之介!!ヨロシクな?」
「あ、ありがとう♪こちらこそ!!」
「ほら謙也、ちゃんと自己紹介してから喋らんとさんやって返せんやろ?」
「ホンマや!!オレ自己紹介してへんかったわ」
2人は仲いいんだろうな
白石クンがしっかりしててお兄ちゃんみたいで...
ケンヤ?って呼ばれてる金髪クンはちょっと抜けてて弟って感じかな
私の前でじゃれるように話す2人を見て思わずクスッっと笑みを浮かべた
「じゃあ...改めてヨロシクね?ケンヤ....くん?」
「........お...おんっ!!ヨロシクッ///」
謙也は自分に向けられた綺麗な笑顔に思わず見とれてしまった
教室に入ってきた時から綺麗だとは思っていた
でも笑うとやっぱり本当に綺麗なんだと再認識する
(さっから他の男子らの目が怖いけど...隣の席になったもん勝ちっちゅー話や♪)
謙也は周りの反応に気付かないフリをして教科書を開いた