第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
「やっとおった!」
校内で漸く目的の相手を見つけた謙也は人目につかない所に連れて行った
「なんやねん謙也、こんなトコ連れてきて」
「ちょっとな、話あんねん」
「話って...別にここやなくても...」
「聞かれたないやんのコトとか...なぁ白石」
その言葉に目的の相手、白石は眉を潜める
「意味解るやろ?」
「....さぁ、解らんな」
「しらばっくれんでもエエ、最近アイツおかしんはオマエのせいちゃうかと思って
あーオマエもか、おかしゅーなってんのは」
「謙也...よう解らんけどそないな話なら―――」
「トボけるんいい加減しぃや!!」
謙也は白石の胸倉を掴むと壁に押さえつけた
「が泣いとったんはオマエのせいとちゃうんかい!?それともちゃうんか!?」
「...俺のせいやったとして謙也に言われる筋合いないわ!!」
「あるっちゅーねん!!好きな女泣かせたヤツ許せるワケないやろ!?」
「やからって...殴れば気ぃすむんか!?ならいくらでも殴ったらええ!!」
謙也はギリッと歯を食いしばると白石から手を離した
「誰が殴るかい...白石...オマエのコト好きやろ」
「何言って...」
「オレがオマエとどんだけ一緒にいたと思ってんねん...まっどーせオレが先にんコト好きっちゅーたから言えんようなったんやろーけど」
白石は黙ったまま視線を逸らす
「まだウソつく気か?そうやってずっとずっと....」
謙也はグッと拳を握りしめると白石の頬を殴りつけた
突然のコトで白石は受け身も取れず地面に転がった