第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
シャッとカーテンが開き、光が漏れる
私は眩しさからゆっくりと目を覚ました
「ん....」
「あっスマン!!まだ寝とったんや」
「謙也...」
私は目を擦りながら上体を起こした
「まだキツイんやろ?寝とってええって」
「ん、大丈夫..もう起きるし...授業終わったんだ?」
「おん、の鞄とか持ってきた」
「ありがとう...」
ニコッと笑う謙也にほだされ、私は穏やかに笑みを浮かべた
「いっぱい迷惑かけちゃったね」
「ええって、ホンマ大丈夫か?」
謙也は心配そうに覗き込み頭を撫でる
「うん、ちょっと寝不足だっただけだし...これのおかげでもうすっかりいいよ♪」
私はニコッと笑うと氷枕を見せた
「ありがとね謙也、運ぶの大変だったでしょー?」
「え?.....いや...」
少し煮え切らない返事に私が首をかしげると先生の声が聞こえてきて話は分断される
「さん、どう?」
「もう大丈夫です」
「なら良かった!先生会議あるからもう出るけど...アンタ!!ちゃんと女の子送ったげなアカンよー?」
「最初からそのつもりですわ」
先生が出ていくと謙也は私のジャージを取り上げる
「というコトで送ってくわ」
「え?もう大丈夫だよ?」
「アカンって、また途中で倒れたら危ないし...それにオレが送りたいんや///」
「謙也...」
少し顔を赤らめる謙也が可愛くて私は思わず笑ってしまった
「笑うなや...///」
「うん、じゃ..お願いします♪」
「おん!!ならオレは先に靴箱行っとるわ!のジャージ教室置いてから行くからはゆっくり来ぃや?」
そう言うと謙也はさっさと保健室を出て行った
(なにからなにまで....)
私は心の中で感謝すると帰る支度を始めた