第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
保健室に向かうと保険医は不在で仕方なく白石はをベッドまで運ぶ
寝かせると氷枕を作りぶつけたであろうところに当てる
ぐったりとしているの顔は青白く、より顔が洗練されているのがよくわかる
次第に赤みが戻ってくるのを確認すると白石はベッドの横に腰を降ろした
「俺のせいやんな...」
白石はポツリと呟きの顔にかかった髪を一筋取るとゆっくりと梳いた
サラサラと指通りのいい髪が抜けていくのを楽しむかのように何度も梳いた
その髪からいつも感じるの匂いがふわっと香る
(運動した後やのに...)
久しぶりに感じるの香りにくすぐったさを感じ白石は手を離した
「.....ごめんな」
オレガフレテイイノモジャナイ
コレイジョウハフミコンデハイケナイ
白石はそう呟くと静かに出て行った
にはそんな白石の声は届いていなかった