• テキストサイズ

四天恋物語★テニスの王子様

第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~


その日、私は朝からダルかった

体育館では男女に別れバスケの試合が行われていて、
私は出番でない時は隅っこで目を閉じていた

(最近寝不足だったからかな...)

重たい瞼を開け、ふいに男子のコートに目をやると、蔵の姿が見える
蔵は運動神経のよさで相手を交わしゴールを決める
その度に女子達から歓声が上がった

(さすが基本に忠実...)

他のスポーツでも関係ないような綺麗なフォームに暫く見とれていると、胸の奥底で微かに温かさを感じ私は眉を潜めた

(まだ諦められていないの?)

私は自分に生じた想いに苛立ちを感じ、それを振り払うかのようにコートへ入っていった



白石は自分の出番が終わると汗を拭きながら謙也の横に座った

「おー大活躍やん!!」

「あぁ...」

「でも、なんや自分らしくないなぁ」

その問いかけに白石は動きを止め謙也を見る
しかし謙也はそれ以上言うつもりもないのか女子の方を眺めた

「おっ!!見てみぃ白石、が試合出とるで!!」

「....ホンマやな」

視線を向けるとが華麗な動きで相手を翻弄しているのが見える

「さすがやなー相手ん子バスケ部やで?」

白石は相手を寄せ付けない動きのに多少の違和感を感じる

「....謙也、なんかちゃうよな?」

「あ?ちゃうってナンが?」

(なんか...いつもとちゃうような...顔色悪い?)

「や、気のせいゃ....」

白石は違和感の正体に疑問を持ちつつもコートに戻っていった


/ 174ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp