第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
どうしたらいいのかわからない
それが答えだった
多分これ以上言ってもお互いに答えは出ないし
いい方向に向くとは思えなかった
なら私は――――
私はぎゅっと目を閉じるとゆっくりと開き、蔵に視線を合わせた
「私は....蔵が..蔵のコトが好きだよ」
蔵が驚いたように私に視線を合わせる
私にもう迷いはなかった
蔵がどうとか関係ない
私は蔵が好き
それだけは紛れもない事実だったから
だからどんな返事でも受け入れる
そう言い聞かせたのに
蔵は何も言わず、日誌を私から取ると静かに教室を出て行った
なかったことにするつもりなんだろうか
返事すらされなかった
それより...目を合わせてくれなかった
「もう...ダメなのかな...」
蔵はどんな顔をしていたんだろう
一人残された私は自嘲の笑みを浮かべた