第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
「.....は?」
へらっと笑う謙也に俺は開いた口が塞がらない
「だからー、と白石むっちゃ仲いいしオレ正直太刀打ちできへんなって...やから白石がんコト好きなんやないって知ってホンマ良かった~って」
何でそないな解釈になる?
俺は咄嗟に否定しようとしたが謙也の嬉しそうな顔を前に声が出ない
「オレな、むっちゃのコト好きやねん♪あっこれアイツらには内緒やで?白石やから言ったんやから」
「あ、あぁ....」
背中を冷や汗がツーッと伝うのが分かった
でも俺は謙也の純粋にが好きなんだという気持ちを、その顔を見て
自分の気持ちに嘘をついた
嘘つくくらいなら
俺も好きやと言えんくらいなら
まだそれだけの思いやったっちゅー事や
「謙也、頑張りや」
謙也はそういう俺に嬉しそうに笑った