第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
「...は、初めて?」
「なっ!?く...蔵こそ...」
「俺は..初めてやけど//」
「うそ...」
「ウソちゃうし、付き合ったコトないんやからしたコトなんてないわ」
「そ、そっか///」
私は不謹慎だと思いつつも嬉しかった
事故だけど蔵の初めてが自分だという事実に独占欲が沸いた
「私も...蔵が初めてだよ///」
私の言葉に蔵は穏やかにニコッと笑った
その表情に私はいてもたってもいられなくなり視線を巡らせる
そしてホームに貼ってあるチラシを見て話を逸らした
「ぁ...見て!!秋祭りだって!!もうすぐあるみたい」
「秋祭り?そういや毎年盛大にやっとるな」
「そうなの?」
「は知らんもんな、出店とかめっちゃ来てスゴイで?」
「へ~...」
チラシを食い入るように見るを見て、俺はフッと笑みを浮かべた
「行きたい?」
「え?」
「行こか....一緒に」
「う、うん!!行きたい❤」
すぐに二つ返事で返し、すぐに浴衣どうしようとはしゃいでいるが可愛くてまた笑みを浮かべる
不可抗力とはいえキス、したんやなぁ
の唇は思ったよりも柔らかくて熱くてなにより甘かった
香りのせいもあるやろうけどはどこもかしこもすごく甘くて、俺はそれを心地よく思っていた
(本人にええ匂い言うたり萌える言うたり...大概俺も変態やな...)
「浴衣着て...見たい」
そう言うとは一瞬固まるもニコッと微笑んだ
(あぁ、また言ってもうた///)
は...俺のコトどう思っとるんやろ
誰か好きな人おるんやろか
そう思うと俺の頭にアイツが浮かんできた
足が速くて金髪のアイツ
(謙也....たぶんのコト好きなんやろな)
その時俺は思ってはいけない思いが芽生えたのに気付かなかった
〝罪悪感”
そんなのなかったらを悲しませずにすんだのに―――――