第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
私は視線を一度2人に向けるが、またすぐに元へと戻す
「部活にいつまでたっても来んと思ったら..先生から話聞いて驚いたわ」
「...どうして来たの?」
「どうしてって、が心配やから来たにきまっとるやろ?」
「蔵や謙也には関係ないでしょ?」
どうしてもツンとした言い方になってしまう
謙也はオロオロした顔をしていたけど蔵は違った
すごく真顔で怖い顔をしていたから
「関係ないわけないやろ、部活にも出てこんで..
喧嘩の理由とか知らんけど相手女の子いう話やんか、
しかもケガしたって...」
蔵が怖い
こんなコト初めてで私は黙ったまま言葉が出せないでいた
「はそない乱暴な子とちゃうやろ
なんぼなんでも暴力は一番アカン、ましてや先に手を上げるなんて最低なコトやで」
「っ.....」
その言葉に左手がズクンと痛む
その痛みが全身に回るように、お腹の中を黒い何かが渦巻いているようで、それを絶えるように唇を噛みしめた
「し、白石...それはいくらなんでも言い過ぎとちゃうか?
が可哀想..」
「謙也は黙っとれ」
謙也は蔵の一括にすっかり黙ってしまった
「....といて...」
「?」
「もうほっといてよ!!!」
私は叫ぶと今にも泣きそうなのをこらえ教室を出て行った
「ちょ、!?」
謙也はと白石を交互に見ると追いかけて教室を出て行った
白石はの顔を思い出し大きなため息をついた
そうしてどれくらい時間がたったのだろうか
バタバタと足音が聞こえ乱暴にドアが開かれる
「...なんや謙也、もっと静かに――――」
「白石!!!ちゃうかった!!!さっきそこで聞いたんやけど...ちゃうかってん!!!」
「謙也わからんからもっとちゃんと..」
白石は謙也から話を聞いた途端、すごい勢いで教室を飛び出していった