第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
お互いにかしこまって、変に敬語になってしまって
2人は顔を見合わせるとフッと笑いがこぼれた
「なんで敬語..」
「先に言ったんやろ?」
自然に出たという呼び名には笑うのをやめ
少し目を丸くしたかと思うと長い睫毛を伏せた
「ぇーと、サン?」
伏せられた顔を覗くとの頬は少しピンク色に染まっていて、俺は息が漏れた
「っ――――!!!」
「だって、急に言うんだもん..ごめん、自分でも予想外」
「そ、そんくらいでテレんで//」
そういう俺のがドキドキしていたと思う
周りに皆がいたら確実にツッコまれてた
「で?は?呼んでくれへんの?」
「ぁ、そうだね..じゃあ...蔵?」
呼ばれた瞬間、俺の心臓はドクンと大きな音をたてた
(名前呼ばれただけなのに..これ..結構クルわ//)
「お、おん//」
「蔵..顔赤いよ?」
「あんま見らんで..//」
そんな俺を見てはクスクス笑うと一緒だねとまた笑った
お互いの距離が前よりもずっと近づいた気がして、俺も笑った
次の日、案の定金ちゃんにツッコまれたがは
いいでしょ~と笑っていた