第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
ブツブツと私の名前を連呼するオサムちゃんに私は漸く首を上げ、首をかしげた
「おー!!!思い出した!!!って関東の一般フリーの部で何度か優勝しとるやろ!?」
「う...うん、たまたま」
「いやーどっかで聞いた名前やと思ったら!!そーかそーか!」
オサムちゃんはワシワシと私の頭を撫でる
私はビックリしながらもされるがままになっていた
「ならはテニスできるんや?」
「ぃ、一応は」
「テニスのルールは解るな?スコアの見方やつけ方も?」
「解るけど..も~オサムちゃんどうした――――」
私はオサムちゃんの言動が分からず訪ねようとした時、
ガラガラとドアが開いた
「センセ、部活のコトでちょっと――」
入ってきたのは白石君で私たちを見るなり眉をしかめた
「...何してるんです?」
テンションの上がったオサムちゃんは今にも抱きつきそうなくらい近くて、染み付いてるにかタバコの匂いが鼻を掠めた
「お~白石、入る時はノックくらいせなアカンで?」
その声に白石くんはドアを後ろ手でコンコンと叩いた
「したけど反応なかったんで、またセクハラですか?」
「また言いよったな?誰が変質者やねん」
ケラケラ笑いながらオサムちゃんは私から離れた
「開けたのが俺やからええけども..」
セクハラ?とかはよく分かんなかったがその後も2人で言い合ってるのを見て兄弟みたいだと思ってしまった
「仲いいね」
「は?...さん、これ仲よう見える?」
「違うの?」
すると後ろからオサムちゃんが白石君の肩を抱き寄せニンマリと笑う
「せやでー?むっちゃ仲いいし白石は俺の無理難題もモロともせん立派な部長や!!」
その言い方に白石はまたかとオサムを見やる
「今度はなんやねん」