第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
「小春って...可愛いな」
のその一言から始まった
「えっ!?」
「やだーちゃんたら❤いきなりどうしたん?」
「んー...ユウジが小春のコト可愛い可愛いって言ってるから見たら...本当に可愛いなって」
「...」
ユウジがユラリと立ち上がる
そして何を思ったか、急にの頭をグーで殴った
女子を殴る強さを超えていて、辺りは騒然とする
「!!」
「小春は渡さへん!!!」
「~~~~~!!一氏何やって...」
周りが騒がしくなる中、は蹲り、痛みに耐えているオレは自分の中の何かがプチンと音を立てて切れた
「一氏さん...」
オレは先輩にも関わらず、頬を拳で殴りつけた
オレのその行動に辺りはさらに騒然としていたが関係なかった
「ちょ、財前やめぇ!!」
「うっさい謙也さん」
必死にオレを止める中、を見やると、部長に抱き起こされていた
涙目になるを優しそうな目で見つめ、殴られた箇所を撫でられている
(...近いねん)
オレは舌打ちをすると、謙也さんを乱暴に振りほどき、部室を出て行った
「光きゅんマジ切れしとるわ...当たり前やけど」
「財前があんなキレるやなんてな...」
「っ大丈夫か!?」
「ん...ユウジが怒るのもムリないよ」
「...?」
は立ち上がると、ヘラッと笑った