第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
最近、妙に学校内のカップルが目につく
互いに幸せそうに笑っていて、オレには無縁やと思っていた
「あ、田中と佐藤さんやん!やっぱ付き合ってるて噂ホンマやってんな」
後ろの席のヤツが話しかけてくる
「なぁ財前、もうヤッたっちゅー話やけどどう思う?」
「知らんわそんなん」
「財前は確かまだやんな?オマエかなりモテんねからその気なれば捨てれるやろ、何でまだなん!?」
「なんでて言われても...」
「好みのタイプてどんな?」
最近このテの話増えたな...
好み?
好みのタイプ...
「ほら、こいつとヤりたい!て」
その言葉にオレはを重い浮かべてしまった
「!?」
なんでが...
「アカンやろ」
「え!?なにが!?」
「や、別に...」
オレはそのまま顔を机に伏せた
自分でも最近の自分がよく分からんようになってる
オレこないなヤツやったっけ?
「なぁ...ヤりたいて思うヤツて好きなヤツ?」
オレは顔を伏せたまま尋ねる
「は?まぁアイドルとか?AVとかヤりたいだけの子もおるけど...基本は好きなんちゃう?何、財前そんなヤツおんの?」
「いや、聞いただけ」
「まーオマエならセフレでもええっちゅー子いっぱいおりそうやけどなーあ~羨ましいやっちゃ!」
「........」
「でもやっぱ好きな子には敵わんな~」
その言葉にオレは顔を上げた
「彼女と付き合ってだいぶ経つけど、可愛くてしゃーないもんな」
「...それってドキドキしたりする?」
「あーもうしょっちゅうやで♪自分が自分じゃないみたいになるわ」
デレる友人を後目にオレは別のコトを考えていた
オレが...を好き?