第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
「?」
眉を下げて辺りを見渡すを見てオレは目を丸くする
「、ゴキ苦手なんすか?」
「うん...」
「でもこないだアリは見てたやん」
「アリとゴキブリは違うじゃないっ!もうあれだけはホントに昔からダメで...」
怯えるような瞳を向けるにオレの加虐心が刺激される
「あ、そこに...」
「いや――――っ!!!」
よりギュッと痛いくらいに腕にしがみつくにオレはフッと口端を上げる
「ははっ!可愛えな」
「もしかして...からかった?」
がオレを睨むように見るが、怯えてる目に重なって全然怖くない
「こんなんで怖いん?」
「そりゃ...怖いょ...」
「面白いな」
「バカにして...」
「バカにしてへん、可愛えて言ってんですわ」
「っ.....」
は睫毛を伏せる
その頬はほんのりと染まっていて、オレはますます加虐心を刺激された
(やっぱこの人...可愛えわ)
長い睫毛を伏せながらも、オレにしっかりとしがみついていて、胸が当たってんのなんてこの人は気にしてもないんやろうな
てか...
女子にしちゃ背デカイな
オレと同じくらい?
オレがもうちょっと背あったら...
もっと恰好がつくのに
「身長何cm?」
「ぇ...?165?」
(よかった、オレより2cm低かった)
は首を傾げながら思い出したのか漸くオレから離れようと腕を解いた
するとその時、ブブブと羽の擦れるような音が聞こえ、その方向に目を向けるとオレ達の方に向かってゴキブリが飛んできた
「うおっっっ!!?」
「キャ――――――――――ッッッッ!!!!!」
ゴキブリはそのままオレ達の横を通り過ぎると、窓の隙間から出て行った