第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
それから2人は一緒に帰っていた
の顔はいつも通りに戻っていて、つくづく分からないと財前は思っていた
もうさっきのコト忘れたみたいに笑ってる...
笑い上戸か?
オレは隣を笑顔で歩くを一瞥すると、ふとと目が合った
「でも財前くんって私みたいなの苦手でしょ?」
気にする様子もなく笑みを浮かべて聞いてくるにオレも気にかけることなく答えた
「正直...苦手です」
「あはは、そっか」
「でも苦手なんはだけやなくて、部長も謙也さんも...というか人付き合いが苦手ですね、特に四天宝寺のお笑いノリが」
「あー...確かにちょっと戸惑うトコあるかも」
「オレそういうのダメなんすよ、ボケとかツッコミとか...
は...そういうのとはちゃうけど...なんか...」
「いーよ言っても」
「なんや、キラキラしてて」
「キラキラ?」
「オレに向けてくる笑顔がキラキラしよって...オレ、笑ったりもできへんからそういうの...困る」
暫く黙っていたは急にクスクスと笑いだし、オレは眉を潜める
「...何笑ってんですか」
「いや、ごめん...キラキラとか言うから」
「........」
「ふふっ...ごめんごめん...財前くんって優しいよね」
「優しい?オレが?」
「うん、さっきも今もちゃんと私に伝えてくれてるし、見学に行った時だって相手してくれたし...そういうのってちゃんと相手に伝わってるんだよ?
だから私はこうやって話してくれて嬉しかった」
「はぁ...」
「だから勝手に早とちりして勝手に寂しくなったりしてごめんなさい...私、財前くんと仲良くなりたい」
は深々と頭を下げると穏やかに微笑んだ
オレはその表情に気恥ずかしさを感じ視線を逸らした
「別に...エエけど///」
「うんっありがとう!もっと財前くんと仲良くなれるように頑張るね!!」
「.....光」
「え?」
「財前やなくて光、仲よぉなりたいんやろ?」
「...うんっ光♪」
そういうとはニッコリを笑った
その笑顔にオレの表情も少し柔らかくなるのを感じた