第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
次の日の休み時間、オレは3年の校舎を訪ねていた
3-2
そうドアの上に書かれている教室を覗く
見渡していると後ろから頭を小突かれる
そんなコトする先輩は一人しか知らない
オレはチッと舌打ちをするとその相手を睨んだ
「えー...ちょっと小突いただけやんけ!」
「なんや財前、珍しいなぁこんなトコ来んなんて」
謙也さんが横でわーわー言ってるのを無視してオレは部長に話しかける
「部長、転校生てドコにいます?」
「転校生?財前、さん見に来たん?」
「ちょっと...」
「なんやなんや財前クン!!オマエもやっぱ男やな~♪」
「謙也さんうっさい!!そんなんとちゃいますて」
「えーと..あっおったおった!ほらあん子、窓際におる...」
部長が指さす方に目を向けてオレは合点がいった
紛れもなく昨日の彼女がそこにいたから
「なー可愛いやろ♪結構他んクラスのヤツも見にくんねんで」
「やっぱり...」
「ん?知ってんの財前」
「部長...あの人にありがとうて伝えてもらってええですか」
それだけ言うとオレは自分の教室に帰っていった
白石と謙也は顔を見合わせて首を傾けるも、一応伝える為にの元へと足を運んだ
「さん、ちょっとええ?」
白石が話しかけた事でクラスがざわつく
校内で1,2を争うほどモテる白石が噂の美少女に話しかける
教室が騒がしくなるのも無理はない
(オレもおるっちゅー話や...)
謙也は頬を膨らませながらもその流れを見守る
「白石くんどうしたの?」
「あんな、オレの後輩がさんに〝ありがとう”て」
「後輩?」
「ん、黒髪で耳にピアス空いてる...」
は考えながら、急に思い出したのかニコッと笑った
((おっ!可愛え...))
「名前は?その彼の名前」
「財前光やけど」
「財前...光くん」
はまた笑みを浮かべると白石にある相談をした