• テキストサイズ

四天恋物語★テニスの王子様

第6章 ~ZAIZEN HIKARU~


部活の途中、抜けて近くの水道で顔を洗い、手探りで置いておいたタオルを探す

するとふいに手の中にタオルが置かれ、オレは片目でそちらを覗いた

(ぁ.....)

そこにいたのは朝の彼女、オレにタオルを渡したのも彼女だ

「どうも...」

オレは受け取ると顔を拭いた
何で彼女がこんなトコにおんのか
しかもオレに用があるのかその場から動かない

「あの、何か?」

「急にゴメンなさい、ずっとあなたを探してたの」

「?」

オレが眉を潜めていると、彼女はポケットから何かを取りだしオレの前に差し出した

「あ」

それはオレが探していたピアス
彼女はニコニコしながら手渡してきた

「その様子だとそれで合ってたみたいね、良かった♪」

「...あれから探してたんすか?」

「すぐ見つかったから」

「すんません」

「いいよ別に、だって五輪は揃ってなきゃ」

彼女はオレの耳を指差す

「オセアニアってなんだろうと思ったら色だったのね~」

そういいながら笑う彼女に、いつの間にかオレの寄せていた眉の溝は薄くなっていた

「ねぇ、あなた何年生?」

「あ、2年です」

「そっか、私3年!偶然見つかって良かった..さすがに2年の教室覗くわけにはいかないし」

「それは...どうも」

「ねぇ、あなたって―――」

「そんなとこおったんかー!!!」

そこまで話した途端に校舎から野太い声が響いてきた
見ると熊のような先生が眉を上げて怒っているのが見える

「コラー!!反省文の途中で何おらんくなってんねや!!
さっさと戻ってこんかいっっ!!!」

「はーい」

気にする様子もなく返事をした彼女はオレに手を振ると、先生の元へ駆けて行った

「...初日から遅刻しよってまたこれか...なんの為の反省文か分かってんのか?」

「ごめんなさーい」

そんな会話が遠くから聞こえオレはバッと振り返った


「すぐってなんや...ウソやんけ」

それに....







/ 174ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp