第6章 ~ZAIZEN HIKARU~
「......へ~」
「でな!そん子めっちゃエエねん!!」
「はぁ」
その言葉にオレは一応それだけ返した
でも気にしていないのか謙也さんはテンション高く話続ける
「むっちゃ美人でな~むっちゃ笑うと可愛いねん...」
はぁ~と甘い息を吐く謙也さんを後目に部長に向き直る
「部長、部長も同じクラスですよね?あの人の言ってるコトほんまですか?」
「あの人って財前...でもそうやなー、確かにあん子は可愛えな」
「あらっ♪蔵りんが女の子をそう言うやなんて...ホンマに可愛いとちゃうー?」
「オレ見たばい、おっぱいデカかったと♪」
「オマエいっつもそれやな!!確かにスタイルもエエっちゅー話や!もう...一目見てもう...」
「へー...」
先輩らこぞって可愛いていうなんて珍しいわ
特に部長の目に敵う子なんか滅多におらんのに
(いっつもウチの子最高って言いよるもんな)
「その子名前なんて言うん?」
「えーと、や!」
「あらっ名前もカワイイ❤」
(....)
何故かそん時オレは名前を憶えていた
人の顔や名前を覚えんのが苦手なオレが
一度で覚えた名前だった