第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
白石君は食べ終わるとスクッと立ち上がった
「ほんならそろそろ部活行くわ」
「うん、今日は本当にありがとう」
「お礼なんてエエよ、折角同じクラスなったんやしな...いや、ちゃうな」
「....?」
私が首をかしげると白石君は私の顔を覗いてきた
その行動に少しドキッとする
「折角〝友達”に...やな」
その言葉に私は嬉しくなりフフッと笑みをこぼした
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白石君が行ったあと私はベンチに腰かけたまま伸びをする
そしてふぅと息を吐くと立ち上がった
すると立った拍子に何かがカシャンと地面に落ちた
「なんだろ...携帯?」
拾ってみるとそれは携帯電話で私は慌てて土を掃った
(やば..傷ついてないかな)
表裏確認するがどこも傷ついている可能性はなくほっと息をついた
(よかった...これ白石君のだよね?)
私は携帯を片手に教えてもらったテニスコートの方へ向かっていった