第3章 ~SHIRAISHI KURANOSUKE~
それから案内してもらいながら色んなコトを話した
白石君の左手はケガしてる訳じゃないこと(理由は知らないけど)
白石君の前の席にいた金髪の子は忍足謙也君ということ
部活が一緒で仲がいいこと
「へー、なら白石君はテニス部なんだ?」
「せや!この後も部活やねん」
「ぁ..ならもういいよ?テニスする時間無くなっちゃう」
「ん?そんなん気にせんでえーよ、アイツらなら今頃飯でも食ってるやろうし」
「な、ならもっとダメ!!白石君ご飯食べてない!!!」
私は白石君の背中をグイグイ押すと白石君はククッと笑った
「...それはさんもやろ?せやな、近くに売店あるし...一緒に食べへん?」
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近くにあったベンチに2人並んで座りパンをほうばる
お互い無言で食べていたが俺は気まずさなんて全く感じんかった
(初対面の子と飯食うてるなんてな...しかも自分から誘うなんて普段の俺やったら考えられんわ)
俺は横目でさんを見た
(ホンマ綺麗な子やな..謙也にこのコト言うたら羨ましがるやろなぁ..)
美人を前に緊張せん俺も俺やけど、なんやさんとは話やすく思えた
(裏表なくホンマにエエ子なんやろな)
そう思い息をつくと俺は残りのパンをほうばった