第5章 ~CHITOSE SENRI~
「あははっおかしすぎっ...!!190cmが倒れてくるなんて...私どうしたらいいのよ!!」
クスクス笑うに余計に疑問符が浮かぶ
「そ...そんな笑わんでも..あ、頭は?痛くなかと!?」
「そりゃ痛いけど...あー笑いすぎてお腹のが痛い」
(の笑いのツボが分からんばい...)
は一通り笑うと千歳と目が合う
その目は笑いすぎか痛みからか涙が溜まるほど潤んでいて
その表情に煽られた千歳は動けなくなる
「....?」
も気付いたのかピタリと動きを止める
倒れた2人の体は千歳がを押し倒すような体制で
身動きの取れないは黙ったままの千歳に話しかけた
「千歳...?あの...」
「........」
「えと、どいてくれないと動けないんだけど...」
「あ、ああ...そうたいね」
そう言いつつも千歳は動いてくれない
部室の時計の針の音だけがやたらに響いてくる
「ちと.....」
私はまた千歳を呼ぼうとしたが言葉が出なくなる
千歳が逸らすことなく自分を見つめているから
その瞳は熱を帯びて危うく揺れていて
私は急に現れた恥ずかしさに手の甲で顔を隠した
「みっ...見ないで...っ///」
なにこれ
こんなの知らない
分かんないよ千歳
なんでそんな顔で
なんでそんな瞳で
私を見るの?